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竜泉で樋口一葉 (台東区竜泉) [書籍他]

 先日、たけくらべ所縁の台東区竜泉や下谷吉原界隈の紹介記事を上げましたが、竜泉界隈にはたけくらべと言うよりも一葉所縁の史跡が色々と。本人が住んでいたのは10か月ほどですが没後に色々と出来た様で、その中で最新の物が平成20年に完成した千束稲荷神社の樋口一葉像なんですが、享年24歳で栄養状態が悪かったであろう人物の胸像にしてはやっぱりゴツ過ぎると思うよ
ゴツい
 ベースキャンプにするのはやはり一葉記念館向かいの一葉記念公園で、何がベースキャンプかと言うと原付を乗り捨てるのに最適の場所なのよね。公園内には佐佐木信綱氏の句碑と菊池寛・小島政二郎の連名による碑もあるのですが、まあ先ずは旧居跡だわ。うなぎ屋の向こうに看板だけ建っていて、コレを見る前に是非記念館に行って当時のジオラマを見てからだと「鶉なく声もきこえて花すゝきまねく野末の夕べさびしも」とその場の様子を詠んだ一葉の気持ちに得心がいくのですが、現在は普通に普通の住宅地。そんな寂しい場所で向かいの商売敵とバトルしていたんだなと感慨にふける要素多数。
旧居跡
 たけくらべでは、「赤蜻蛉田圃に乱るれば横堀に鶉なく頃も近づきぬ」と、どうしてもウズラがポイントなのか、アレはかなりけたたましく鳴く鳥だけど。日暮里に当時あった火葬場(現町屋斎場)から上がる煙と炎の明かりが見えてまた寂しい風景と描写しているので、それを読んでから現在の住宅街っぷりを見ると変遷にビックリします。

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タグ:三ノ輪
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にごりえ・たけくらべ [書籍他]

 百円で大満足、面白いし読みやすい。

にごりえ・たけくらべ (新潮文庫)

にごりえ・たけくらべ (新潮文庫)

 と言う事で古本屋で百円にてゲット、この手の文学作品が僅かワンコインで手に入るのは何とも有難い。しかし10年前に金色夜叉を読んだ際に冒頭10ページのカルタのシーンが旧仮名遣ひで描写されているだけで読むのに大変苦労をした記憶が有るのですが今回はスラスラと、つまりは旧仮名については慣れているか否かで読みやすさはどうしても変わってくる。10年前の私レベルだと酷く読み辛い一冊ですが現在の私にとっては造作もないので誰にでも勧められるかは微妙。

 230ページ中小説部分は190ページほどでそれに20ページの注解と9ページの解説に5ページの年表が付いているのはやむを得ない、何しろ本編には当時のファッション描写や流行りの芝居や読み物に掛けた様な言い回しにロケーション描写がビッシリ登場するので、130年前の風俗なんぞコチラはさっぱり意味不明ですが一葉も女子だったのだなと変に納得してしまうファッションへのこだわりがある意味カワイイ。

 小説と呼べるほどのボリュームが有るのは「たけくらべ」位でして他は短編と言うかショートショートなボリュームばっかり、樋口一葉童貞の私としては本書を最初から読むしか無いので最初に収録されている「にごりえ」がいきなり心中物?だったので一葉ってこんな作家なの?と構えたらむしろ他の作品は何かが起きる様でこれと言ったカタルシスも無い作品ばっかりで拍子抜け、にごりえが心中物だったのでそんな展開に!?と思うと当時の女性の地位や社会情勢からすると当り障りのない着地点で話が終わるのが生煮えな様な救いが無い様な。

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ユートピアだより [書籍他]

 科学的、実に科学的。

ユートピアだより (岩波文庫)

ユートピアだより (岩波文庫)

  • 作者: ウィリアム・モリス
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2013/08/21
  • メディア: 文庫

 実に400ページ近い本なのですが読みやすい翻訳なのとそもそも学術書ではなく詩人の書いた軽いお話なのでサクサク読める、しかしいきなり本文を読むよりは巻末の解説を先に読んだ方が読みやすいわ。その解説に「共産主義社会への移行の過程がマルキシズムの立場に従って精細に科学的に述べられている」とあるとおり、本書を読めば共産主義が如何に非科学的な妄想なのかが実に科学的に理解できると言う意味で必読の一冊です。

 と言うのも、19世紀末のロンドンとほぼその延長線上にある1950年代までのロンドンの市民と言うよりもイギリス国民がモリスに徹底して侮蔑すべき存在と描写されていたのが、革命の過程で突如ユートピア住民にふさわしい超人に差し替えられるんだよね。SF映画に有りがちなある朝突如隣人が皆インベーダーやロボットにすり替わっていたと言うレベルの話で、革命のプロセスで何をどうするとみじめな賃金労働者が超人になるかの描写が一切無い

 そして21世紀のユートピアと化したロンドン住民は生まれてある一定の年齢になると自主的に学習を始めて読み書きそろばんを身に付けるそうな、「狼に育てられた少女」みたいに教育を受けないと人語も解さず四つん這いで暮らす事は無いらしい。教育を受ける権利を訴えてノーベル平和賞を受賞したマララさんが聞いたら卒倒するレベルの幼稚なバカ話。そして誰もが自主性と向学心向上心を持ち進んで労働に従事する為いつまでも健康で若々しく、それでいて発明やイノベーションを嫌うので世界は進歩も発展もせずむしろ理想化された14世紀イギリスの暮らしに退行するんだとか。

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続 江戸の坂東京の坂 [書籍他]

 予想以上に読みやすい一冊。

続 江戸の坂東京の坂 (中公文庫)

続 江戸の坂東京の坂 (中公文庫)

  • 作者: 横関 英一
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 1982/02/10
  • メディア: 文庫

 何故「続」からか?と言うのは例によって古本屋の棚から安い文庫本を見繕って来るから、ちゃんと系統だって読書するなら前作も読まないとダメだけどそれはAmazonで1円古本を拾ってくるしかないか。もう私の様な浅学の徒ですらタイトルだけは知っている一冊で出版当時は坂道ブームを巻き起こした一冊だそうな、今日その辺の坂にでも名前と由来を書いた札が立っているのも本書のお陰なのだろうか?

 何が読みやすいか?と言うのは、先ず昭和50年当時の地番表示に基づいているので平成の世になるともう整合性が取りようも無いのですよ。六本木交差点の向こう側が龍土町とか言われても私が港区の住所表示に思い至る様になった頃にはもう全て六本木ですからね。それと「昔の地名とのつながりのない地名ほど、さびしい悲しいものはない。」(148ページ)とある通り、もう自治体の合併だのなんだで「希望ヶ丘」だの「平和通り」なんぞには歴史的な地名と縁も所縁もありはしない。

 本書ではすれ違うのもやっとだった坂が拡幅で名前の由来が無くなってしまった、何て書いてありますが赤坂の霊南坂谷町に下る雁木坂」(51ページ)界隈なんて30年前に森ビルがアークヒルズを再開発した時に山口百恵と三浦友和が結婚式を挙げた霊南坂協会もろとも跡形も無くなった様な?その後も森ビルは六本木だ虎の門だと町単位で更地にして再開発しているので今となっては本書を含めた文献を辿るしかないな。

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トップクラスの専門家集団が教える相続、贈与、譲渡、法律 完全攻略 [書籍他]

 昨年「相続税増税!方法によってはもっと下がる相続税」を合わせて頂戴した本。

トップクラスの専門家集団が教える相続、贈与、譲渡、法律 完全攻略 (アスカビジネス)

トップクラスの専門家集団が教える相続、贈与、譲渡、法律 完全攻略 (アスカビジネス)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 明日香出版社
  • 発売日: 2016/08/11
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

 出てまだ1年も経たない新刊本なのですが、完全にパンフレットなので話題の賞味期限が過ぎてたりもするのが申し訳ない。頂戴したのが10月なのでそのタイミングに必死になって読めば良かったのですけどね、少し古い情報に税抜き1,900円は払えない。と言うのは本書で散々強調している通り、無料の本とか無料のセミナーは営業のツールなので勉強にならないからちゃんとお金を払って書籍を買ったりセミナーに参加しなさいよと言うこと。

 本書を頂戴した(無料だ)きっかけも無料相談会でご一緒したからなんだけど、その無料相談会も大体一回30分程度の相談時間なのでこちらも一般論や原則の話しか出来ないんだよね。無料相談会をグルグルハシゴしている風の相談者も時々来るけど、何度来ても原則論や一般論の話しか出来ないですごめんなさい。個別に依頼を受けて有料でする相談だとこちらも資料を取り寄せたり個別の案件にあわせて深度のある応対が出来るのだけれども。

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続・税務調査の実例30 [書籍他]

 献本再度御礼

続・税務調査の実例30

続・税務調査の実例30

 とは言ったものの送っていただいたのが3月でして、例年通り確定申告で死にそうになっていた頃で放置状態にしてしまい著者の小宮山隆先生には本当に張合いが無く思われていそうで申し訳ないです。先月からボチボチ読んでやっと読み終える、前著の「税務調査の実例40 」同様に頭から順番に読まずとも事例集ですので似た案件を拾い読みするだけでも良いと思う。ただ、最初から読むと30の事例に共通するパターンみたいなのが良く分かるんで本当はそちらがお薦め

 税務調査の実例40 では多少は一般の読者を意識していた風にも思えたのですが、本書はもう完全に税理士ターゲットを絞っているなと。何せ「TAINS(日税連税法データベース)」の検索コードがそのまま載っていたりで一般納税者が手に取っても意味不明な情報が多いかな、と言うのは前著の売れ行きから税理士向けに特化しても良いと言う認識なのだろうけど。

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書いて覚える江戸のくずし字いろは入門 [書籍他]

 浮世絵でも江戸時代版のラノベな黄表紙本でも、ミミズがのたくった様なくずし字の文章が添えられていて以前より出来たら読んでみたいなと。そう思って参考図書を探すと高い、高いのは文学部の大学生か研究者向けなので。そんな大それた本では無くとも入門本で良いのだよ、辞書形式の本が何冊か出ているのでそれを買ってみるか。何せくずし字の這いまわった様な復刊本なぞ我が家に何冊もあるし、とか思っていたら面白い本を発見。

書いておぼえる江戸のくずし字いろは入門

書いておぼえる江戸のくずし字いろは入門

 書いて覚えると言うのは斬新だけど実は当たり前じゃないか、凡そ文字と言うものは書いて覚えるのだから実に合理的。スマホの時代だキーボードや画面タップの時代で文字を書くのは時代遅れとかうそぶく向きもいるでしょうけど、やはり書くと言う行為がそのまま覚えると言う行為ですからね税理士試験の論述問題対策で模範解答を毎日計算用紙に書き写して文字通り丸暗記した成功体験もあるので、書いて覚える事は経験上理にかなっている様に思えます。

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ビジネスエリートの新論語 [書籍他]

 異色の司馬遼太郎エッセイ。

ビジネスエリートの新論語 (文春新書)

ビジネスエリートの新論語 (文春新書)

 司馬遼太郎氏が昭和30年に本名福田定一名で出したエッセイ集、元は「名言随筆サラリーマン ユーモア新論語」と言うタイトルだったそう。なので「名言」「サラリーマン」「ユーモア」と言うお題の随筆なのでどうもボヤキ調になってしまい正直読んでいて面白いのか?と言う感じ。のっけから「サラリーマンの元祖」「サラリーマンの英雄」と言う調子でサラリーマンの定義付けを試みているのでもうその時点で私なんぞは全くお呼びで無いです。

 と言うのも、戦国武将の三傑を例に挙げて、豊臣秀吉を創業社長タイプ・織田信長を跡取り社長タイプとして、徳川家康こそ跡取りではありながらもサラリーマン的下積みを長く経験したサラリーマンの英雄とか言われちゃうとね。その三傑になぞらえると私なんぞは敢えて言うなら織田信長的境遇ですから、覇道とはおよそ縁遠いですけど。だから今年の大河ドラマの主人公も家臣団にも大した人物がいない凄くイマイチな中小企業っぽさに共感出来てると言う。

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乃木大将と日本人 [書籍他]

 古本屋で150円にて発掘。

乃木大将と日本人 (講談社学術文庫)

乃木大将と日本人 (講談社学術文庫)

Nogi: A Great Man Against a Background of War (Classic Reprint)

Nogi: A Great Man Against a Background of War (Classic Reprint)

  • 作者: Stanley Washburn
  • 出版社/メーカー: Forgotten Books
  • 発売日: 2015/09/27
  • メディア: ペーパーバック

 著者のスタンレー・ウォシュバン氏は従軍記者として日露戦争時に陸軍第三軍に従軍して乃木大将の知己を得て身近に観察し、乃木希典が殉死した際に強い衝撃を受けて書いたのが本作だとか。それを目黒真澄氏が大正時代に翻訳して後に改訂版を出したのが昭和16年で、更に現代語に直したのが講談社学術文庫版だとか。随分と長い旅を。しかし現代語と言いつつも「登か(かはしんにょうに暇のつくり部分)」と言う天子の崩御を指す単語が出て来たりと読みやすくは無い。

 昭和16年と言えば日米開戦の年ですが乃木将軍の話とはいえ鬼畜米英人の書いた翻訳物の出版なぞあり得ない、と思うのは左翼史観のウソに蝕まれているから。大ヒット上映中の「この世界の片隅に」にある通り戦時下でもそれほどピリピリしていたわけでも無い。

 逆に大正~昭和16年は「軍神乃木」だったんだなと、今ではすっかり「坂の上の雲」の無能将軍イメージですが元々は軍神だったんだよな。そこは司馬遼太郎氏が週刊誌の連載小説執筆にあたり軍神の定説を覆す大胆設定を思いついたのか?それとも氏の従軍経験から歩兵突撃主義の象徴みたいな乃木将軍に対する恨みつらみを果たそうとしたのか?いずれにせよ今では司馬史観こそが定説になっているので本書は逆に新鮮です

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町中華とはなんだ [書籍他]

 昨年11月に立ち寄ったラーメン屋で読む物が無い為朝日新聞の日曜版を読んでいたら文芸欄で紹介されていた本。

町中華とはなんだ 昭和の味を食べに行こう (立東舎)

町中華とはなんだ 昭和の味を食べに行こう (立東舎)

  • 作者: 町中華探検隊
  • 出版社/メーカー: リットーミュージック
  • 発売日: 2016/08/19
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

 こう言うサブカル本は久々だ、と言いつつ同時に買った同じく北尾トロ氏の「猟師になりたい」を先に読んだけどさ。もう、タイトルの「町中華とはなんだ」と「 昭和の味」と言うのが本書の全てを表している。3名の50代プロの編集者でもあるフリーライターがリレー形式で「町中華とはなんだ ?」と言うのを考察する一冊。

 なのでAmazonレビュアーに散見されるその定義をはっきりさせろだの内輪話は良いからガイドしろだのはちょっと野暮じゃないか?カツ丼がある中華料理店じゃないとダメと言う事はないんだとむしろはっきり書いてあるし。「商店街はなぜ滅びるのか」と言う新書で商店街が栄えて衰退する過程を丁寧に追っていましたが、本書はサブカル本なので全く同じ問題を戦後の町中華ブームが絶頂期を迎えて後継者も無いまま駅前商店街と共にゆっくりとその役割を終えようとしている様を推測で分析している。

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