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私有財産の放棄 [時事ネタ]

 先日メディアの人のプレゼンを聞いていたら、「最近の若者は物を持ちたがらない」とかさらっと言ってた。私も以前『「嫌消費」世代の研究』なんて本を読んだな、それよりむしろ「マルクス・エンゲルス 共産党宣言」に登場する「私有財産の廃止」の方が近い気がする。なので7年ぶりに読み返してみた、以前はえらく苦労して読んだのが2度目だからか1時間程度で簡単に読み切ったので2回読み返したり。

マルクス・エンゲルス 共産党宣言 (岩波文庫)

マルクス・エンゲルス 共産党宣言 (岩波文庫)

  • 作者: マルクス
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1971/01
  • メディア: 文庫

 7年前の読書感想文を読んでみると、今と読後感がほとんど変わっておらず一安心。ただ、前回はアジビラだな~位に思って読み流していた扇動調が今回はかなり不快、それだけ皮肉を言ったり毒を吐いたりする行為へ違和感を覚える様に成長したのかもな自分。改めて、日本共産党が反対党なのも、ジェンダーフリーの人たちが家族と言う単位を破壊しようと一生懸命なのも本書の内容を教条主義的にと言うより原理主義的に妄信して実行しているのだなと。

 しかし、「若者の~離れ」はちょっと違うと思うよ。私は若者ではありませんが、そう言えばブックオフに全然行かなくなったわ、と言う事実に最近気が付きました。それは買取がとんでもなく渋くなったので持ち込むのがバカバカしくなったのが大きい書籍も渋いがDVDなんて昔は悪くとも数百円は付いたのが今じゃ十円単位。Blu-rayが出て陳腐化したのは判るが値段が下がり過ぎ。


 15年前なら音楽CDは良い値で売れたし買っても中古品と言っても新品より少し安い程度だった、それがもう売っても二束三文なのは買い取って中古品として棚に並べても在庫が貯まるばっかりで売れても二束三文で儲からないと言う相場に変わったのではないかな。半年くらい前ですが五反田の大きなブックオフ前にゴミ収集車が停まってスタッフが在庫をバンバン捨てていましたよ、ちょっと前なら店内放送で「捨てるなんて勿体ない」とか流していたのがウソの様だった

 買い手が沢山いるなら値を釣り上げても売れるけど誰も買おうとしないならば買っても良いと言う値段まで値下がりするのが市場メカニズムなのですが、一昔前のファイル共有ソフトの登場からケータイやスマホ向けに音楽のばら売りを経由して今じゃアーティストの公式サイトがYouTubeにプロモ動画を無償でアップロードしていますからね、そんな物わざわざ金を出して買う物好きはいない。新品CDが高止まりなのは市場を無視しているからで、その当然の帰結として全然売れないんじゃないのか?

 以前は交換価値のある有価物だった音楽CDも今じゃほとんど無価値のシロモノに成り下がってしまった、それは誰かの陰謀と言うよりも買い手の値付けと売り手の値付けの折り合いが0円と言う事になったのだから仕方ない。書籍もブックオフに限らず神保町の専門書店に持ち込んで売っても二束三文で、売るよりイオンだかセブンアンドアイの古紙回収に持ち込んでポイント貰った方が儲かるものね。

 洋服もファストファッションが席巻して基本的に使い捨て時代だしね、一番下がったのは恐らく自転車で、半世紀前なら物価水準換算で今の原付二種ぐらいの値段がしたので「一生モノ」として整備や消耗部品を交換しながら大切に乗り続けていたのが今じゃホームセンターで1万円以下で売っていますからね、完全に使い捨てですよ。耐久消費財と呼ばれる物もメーカーがまず壊れない物を作ったのが裏目に出て、壊れたらもう捨てるしかないのが今時のモノだ。

 昭和の昔なら例えば安物のセーターはアクリル製で温かくないわ静電気は酷いわだったのが、今時は安物でもウールですからね。フリースなぞ普段使いならユニクロで充分で、生地の厚い高額品はこだわりでもないと買わないし。お金持ちマダムも毛皮より軽くて温かいと言ってナイロン生地のダウンコート羽織るご時勢です、安い物が高級品モドキの安物じゃなくて低価格なのに必要スペックを最低限満たしている、その秘訣が使い捨てにする事じゃないかな。

 先日ラジオで環境保護派の人が「モノは修理して使い続けよう」とか呼びかけていたけど現実は使い捨てにどんどん流れている、ただ、使用可能期間が旧来よりもとんでもなく伸びたので壊れた時には陳腐化して価値も無くなっている。言わばマルクス経済学で言うところの使用価値が極大化したのに対して換金性としての交換価値は極小化したのか、イタリア製スクーターのベスパのクラシックなんて設計が古いからシロウトでも修理出来るように作られているけど、現代人の感覚ではそれは最初から壊れているも同然です。

 そんなんで、衣類でも家電でも書籍や音楽CDも売ってお金に換える事が出来る換金性はほとんど無くなってしまった。そんな価値の無い物を後生大事に抱え込んで自宅の収納スペースを潰すのは馬鹿らしいと言う合理的な判断から若い人は物を持たなくなったんだと思う、共産主義者によって廃止される前に無価値な物は廃棄されてしまった。ただ、レンタカーをやたら見かけるようになったりで買わずに借りるに代替していると思う。財産は共産党によって国有化されず信販会社によってリース物件化している

 折しもダイヤモンド記事で若者の消費離れが深刻、とか出たけど買わずに借りる人が増えてるんじゃないのかね?消費行動を調査する際には是非レンタルや共有サービスの利用も調べて欲しい。

ダイヤモンド・オンライン 2016年11月30日 若者の消費離れを加速する深刻な4つの要因
http://diamond.jp/articles/-/109491


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