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マイホームに帰らせてあげない話 [心と体の健康]

 3月末に父が病院に急送されて、その時の医者の言葉が「危篤です」でした。病院に行くと「心不全・重度の心筋梗塞・肺炎」と言われて、そりゃ今日明日に死んでも不思議はないわな。今日明日には幸い死ななかったので後日駆け付けた薬剤師の姉が投与されている薬と数値を見て何だかビックリしていたけど、我々はシロウトなので何が何だか。

 そんなんでナースセンター隣室の急患用病室で治療を受ける父、「心不全・心筋梗塞・肺炎」はどうするかと言うと点滴を3つ同時にして薬剤治療なのか。三つの薬液入りバッグをそれぞれの機械からポンプを使って薬が少しずつ投与されている、それ以外にも全身にセンサーを取り付けてベッド上のモニタに何やらグラフだの数値だのが表示されている。

 入院当初の父はやたら元気でモソモソ動き続けていたので、すると指先に付けたセンサーが外れてモニタのグラフが消えて心拍数の値が0になるんで、「死んだ死んだ」と言う塩梅。と言うのがシャレにならなくなって、数十秒おきにアラームが鳴ってランプが明滅するけどそれ位じゃ看護士さん来てくれません。流石に点滴三本が刺さっているのは痛いらしくて手で抜こうとするので、次に来た時には両手がベッド両サイドにタイダウンベルトで縛りつけられて、後には更に手にミトンをはめられたり。

 もう何を言ってるかわからないのですが、見舞いに行くと「(ミトン)取って」とモゴモゴ言うのを「ダメ」と言う日が続く。心拍数とかシロウト目にもあり得ない数値ですが、ナースセンター近くの病室はそんな重篤老人だらけなので看護士さんは全然動じない。本当にITを駆使して省力化を図っているな、少ない人数で大勢の患者の相手をしている。薬剤投与やロボットにやらせとけば充分だし、状態は数値化してナースセンターのモニタで一元管理が正解な気がする。


 そんな投薬の甲斐あって心不全と肺炎は大体治る、心筋梗塞は収まっただけらしいけど。肺炎て悪化した風邪じゃなくて文字通り肺の炎症なんですね、咳もしないものね。何より危篤中は顔が容貌だけで表情が無いのが不気味だったのが、ちゃんと喜怒哀楽が出るようになって良かった。人間て顔の容貌を見ているんじゃなくて表情を見ているのだなと。

 そこまで回復したところで主治医から「ご長男様」と言う事で指名があり、呼び出されたので母と弟を同伴してはせ参じる。今度は「いよいよ食事をさせるつもりであるが最悪の場合は胃ろうもあり得る」、とか出ました大袈裟な最悪の事態。なこたーネェよ、と思っていたら案の定普通に食事が出来るように。と言っても入院前の様に箸を使った食事は無理らしくバースプーンみたいなさじでボロボロこぼしつつ食事をしている。私も真似してクライアントには最悪の事態だけ説明しようかな。

 その頃になるとマッサージから始まる運動リハビリが始まり、同時に救急病院である入院先を出る様に促されて、また「ご長男様」として出頭すると受け入れ先斡旋のケースワーカーさんがいるのね。その方に昭和な老人病院から最新の介護付きホームまで何が違うか説明を受ける、その結果を母に投げると母がまた相談に行って今度はケースワーカーさん紹介の業者さんが電話をくれたり。しかしケアマネとか皆何故に実家ではなく事務所に電話を寄越すのか?3月決算で死にそうだと言うのに。

 介護施設コンサルみたいな人が一番強烈で「入居時に一時金を入れる施設と一時金無しの施設、入居期間が5年以内なら一時金が無い方が良くて5年を超えるなら一時金が有る方が得です」てなあ、一時金が償却されると言う話なんだけどつまりは「5年以内に死ぬか否か?どっちだと思います?」て事。介護付きホームと言うのは数百万円~数千万円の入居金を払って安い生活費を払うか、それとも入居金無しで月額20万前後の家賃その他を払い続けるかの世界。

 相続税の小規模宅地の適用判定で「住民票をホームに移すか否か?」と言うのも有るのですが、アレは紙おむつの支給が住民票所在地の自治体からなので移すケースも有ると言う事なのか。食費込みの家賃に介護保険の本人負担額に紙おむつの自治体支給を超える分は家族負担とか言われる物を積算すると月20万円を軽く超えて来る、5年で7~8百万ですね。

 本人の蓄えを切り崩してもらうしか無いな、とは言っても案外とハイリスク投資商品に手を出しては失敗を何度かしているので預貯金も全然無いし生命保険も入って無いし。昨今は老後破産だの貧困老人だのメディアが煽るけどそんなのは元気な間の心配事で、本当にどうしようもなくなってからがこれまた何年か生き続けるための蓄えも必要なんだな。

 相続税の基礎控除引き下げて一般サラリーマン家庭でも相続税の課税対象になり得る、と言う話だけど介護付きホームに入居して何年かすればもうスッカラカンになるので結局税金で取られるか介護費用に消えるか?で遺族に財産を残すなんてもう無理になるんじゃないかな?家に連れ帰ればタダですが、前回の退院後わずか2月間の介護で疲れ果てていた母を見るにそれは共倒れにしかならない。


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HIRO

こんにちは。
色々難儀な話ですね。
自分の父は、転勤で遠く離れた山口の市営住宅に一人で居て、認知症の要介護2から徘徊で保護されてから、戦場の様な老人施設に3ヶ月程入れられて、退去期限が来たものの行き先が見つからなかったのですが、運良く(住んでいた市営住宅の)民生委員の人の伝手で、新しく出来る老人福祉施設に優先的に入れて貰えました。
月に10諭吉さんは、(本人の蓄えが無いので)こちらで負担しましたが、周りの話を聞くと運が良かったのかも?
結局、そこに入った時に言われた、持って5年という期限ギリギリで、肺炎(1回は危篤で飛んで帰ったら、抗生物質で一気に治った)で逝きました。

介護は、する方も本人も大変だという実感だけですね。
by HIRO (2016-05-28 21:18) 

furitann

 うちは一昨日からそうなりました、本人は帰りたいと暴れるのですが、歩けない上に心臓が悪いのでそうするわけにいかず。3ヵ月限定の施設は紹介されましたが結局介護付きホームに、本当にお金がかかるので妥協点を探すような展開でした。
 蓄えも無く国民年金の収入だけで身寄りも無いとなると本当にどうしようもないので、公共機関乗り継いで1時間の場所ですがまだ幸せな方なのかもな?と思います、本人は帰りたいのですがその希望は叶えてあげられないですし。
by furitann (2016-05-29 13:11) 

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