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シュリーマン旅行記 清国・日本 [書籍他]

 日本リスペクトが面映い。

シュリーマン旅行記 清国・日本 (講談社学術文庫 (1325))

シュリーマン旅行記 清国・日本 (講談社学術文庫 (1325))

 「ネットの真実」さんが喧伝する割に読んでないと思われるイザベラ・バードの旅行記同様に幕末の日本を旅行した記録、旅行と言っても滞在期間1月ほどなので、行った先は横浜八王子・江戸周辺だけね。シュリーマンてあの「古代への情熱」で有名なトロイア遺跡発掘した人、古代への情熱は中学生の頃読んだけどもう流石に内容は忘れてしまった。

 本書は1ページ目から読んでも良い(私はそうした)けど、出来たら巻末の訳者あとがきと年表を読んでから本文に取り掛かるとより味わい深いかなと。息子が持ち帰った原書のコピーを見て翻訳すると同時にシュリーマン自身や幕末の江戸風俗を勉強したりシュリーマンの足跡を辿ってみたりと言う裏付け取材もしっかりしてある事に感動します、その分大変読み易くなってるし。読んでいて「う~ん?」と思ったのはメキシコドルとの両替の部分だけで、それは訳者の問題と言うよりシュリーマンの言い分がおかしいだけだし。為替レートは幕府に利するのではなく外国に利する筈で、日本で両替してボロ儲けだったらしいけど。

 巻末の年表を先に読むと、苦労人のシュリーマンはロシアで商館を営んだ後突然全ての事業を辞めて世界一周の旅に出た43歳当時の話なのが分ります。先に中国に寄るんだけど、大清帝国末期で人心も建物も荒廃した北京や何やらが如何に不潔か、と言うのを書き連ねているのがなんとも。それでも万里の長城に行ってレンガを持ち帰ってみたり北京と上海では深夜から明け方まで続く芝居を見に行ったり。


 ボロクソに書かれた中国を後にして日本へ、全身刺青の日本人を目にした後上陸したら人足が疥癬を患っていた、と言うのは疱瘡じゃないのかな?昨今は日本国内で野生動物の間で疥癬が大流行しているそうですが江戸時代は疱瘡に罹る人が多かったそうだし、なので日本人の暮らしが如何に清潔かを記述しつつも疥癬ダニが湧いているなら全然清潔ではなくなってしまう。日本人が刺身を食べるからではないか?と言うのは江戸横浜と言う沿岸部の話だろうけど。

 まあ良く観察しているな、日本の猫は尻尾が短いとか犬は大人しいとか馬は西欧の馬と同じ大きさだけど気性が荒く蹄鉄の代わりに草鞋を履いて欧米とは繋ぐ向きと乗降する向きが逆だとか。中国と中国人には辛辣だったのが、日本と日本人には非常に好意的、読んでいて日本人の美徳だな、と言う部分の幾つかはもう失われているかもなと思ったり。部屋には家具が全然置いてないとか書いてありますが、引っ越して現在荷物の山に埋もれて暮らしている身としては昔の人を見習いたい。食器類が小さくまとまると言うのは、現代でも折り畳み自転車とかノートPCを好む日本人の性なんだなと

 店舗が道路に向かって開け放たれていて、って古い八百屋なんぞを見ると当たり前なんだけど外国人から改まって指摘されるとなるほどなと。風呂屋も横浜と江戸で観察しているけどやはり道路側が開放されていて全裸の男女が丸見えだったそうで、照明が無いから仕方ないのだろうけど湯が冷めないように工夫がアレコレしてあるのはチラリと見ただけだからインパクトの強い裸の男女に記述が集中してしまうのか。

 攘夷派のテロが横行する中なので必ず護衛が付くんだけど、チップは決して受け取らないけど茶屋での飲み食いでは昼からしっかり酒も飲む武士階級とか。王子の茶屋の娘達は「美しい」と言われていたのでアバタは無かったらしい、お茶に砂糖やミルクを入れる習慣が無いのに閉口したり花も果物も香りが強い物は好まれないとか果物は酸っぱい物が好まれるから熟す前に摘んでしまうとか文句も言う割に和食も好評、刺身も食べたのだろうなと。

 浅草寺や善福寺の他私が行った事の無い東禅寺や王子神社の話も出てくるので双方近日中に行ってみようかなと、お寺と言えば日本人の宗教観について本当の信仰心は無いんじゃないか?と言うのはするどいなと、神社仏閣は信仰の対象と言うより娯楽だと言うのが昔も今も変わらないな。寺に花魁の絵馬が奉納されていてビックリしていますが、花魁は売春婦だけどアイドルでもあるんで、と言うのも日本の風俗観なのか。と、江戸時代の日本人と西洋人を現代日本人の視点で読み解くと面白い。

NAVERまとめ トロイの遺跡発掘のシュリーマンは江戸時代の日本に来ていた。
http://matome.naver.jp/odai/2138556563362467201


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