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深川江戸資料館で歌川広重の名所江戸百景展を見る [旅行]

 先日「辰巳湯」に行った際気になった「深川江戸資料館」、しかも歌川広重の「名所江戸百景展」を19日までの期間限定でやっています。これは見に行くしかねー!と思ったけど最終日まで予定ビッシリ、12日は午後一番に用事があるのでそれを済ませてから行けば白河に15時過ぎには行けるかも知れねー。

 と、日曜午前中は普段より30分早くプールへ。酷い腰痛は100分ばかり水中に居て低負荷の腹筋背筋運動(水泳ってちゃんと泳ぐなら水中で上体を持ち上げて固定しないといけない)をしたら案外回復したよ。腰痛の正体は筋肉痛だったか?帰宅後原付自動車に乗り換えて出かける、遅刻気味ですがターボディーゼルエンジンの55kg・mを誇る大トルクにモノを言わせて強引に間に合う、いや、時間てお金で買えますよね、本当に。用が済んだらまた自宅にすっ飛んで帰宅。

 さて、白川へは新大橋通りから清澄通りだ。再びアシを原付にして銀座と言うか築地を目指して新大橋通りへ。スクーターって楽だけど本当に面白くないね、ギヤ付バイクなら原付でも道中はツーリングなんですが、本当にリエゾン。小名木川を越えて(橋の手前で右折すると昔行った常盤湯ね)清澄庭園前まで来ると「深川江戸資料館通り」です。
深川江戸資料館通りの目印
 そのまま進むとぽつぽつと土産物屋、浅草とか柴又以外だと珍しいんですが商売になるんですね。江東区白河出張所の駐輪場に原付を停めると実はそこが深川江戸資料館。建物の右手から入るよ。
入り口
 左手奥に案内があってそこで300円払って入場。入り口前に折れた人参の模型だ割れた蕎麦のサンプルの入った器がガラスケースの中に展示してあって、これは見学者が破壊した展示品だ、みたいな注意書きがあります。逆に言うと復元家屋の中に上がり込んだり展示品を手にとって良い訳ね。と、中に入ると江戸の年表やら江東区今昔など。中でも佐久間象山が江川太郎左衛門の門弟だったというのは初めて知ってビックリだよ。江川太郎左衛門て伊豆韮山の反射炉作ったり日本で初めてパン(兵糧用の乾パン)を作った人ね。

 壁面のパネル展示には江戸時代の子育て、子供の遊び、子供の学びと奉公が書いてあって、ああ、そう言う狙いなんだなと。江戸時代は地域社会の上下関係の中で社会勉強をしていった、と言うのは昨今の風潮に苦言を呈する下町頑固オヤジ風情で気に入りましたね。パネル展の奥に別間の入り口があってその向こうがメイン展示室。なんともうワンフロア降りて、地下一階から2階までの3フロアに江戸の下町を再現するって寸法。
展示室こんな感じ


 下に降りると判りますが、中央の白壁の土蔵とその左隣の瓦屋根が米屋、その並びの板葺きの店舗が八百屋、奥の瓦葺が船宿で手前の板葺きが長屋。金持ちじゃないと瓦屋根の家に住めないなんてなんと言う格差社会、これも地球温暖化の影響ですかね?かどうかは知らんけど。八百屋は奥に帳場があってその脇に釜戸があったりとコンパクト設計。野菜はむしろの上に並んでいますが、当時は路地物だっただろうから新鮮だったろうが今みたいに世界中の野菜が入ってくるわけじゃないね。
八百屋
 写真は無いですが、隣の米屋は店頭に脱穀用の杵が有ったりでなんかスゲー。八百屋は店舗奥に竈(案外規格物らしい二口タイプ)があったりと切ないんですが、米屋は店舗は店舗で、奥に別間が有ったり裏手に土蔵が建っていたり。酒屋とか米屋はつい最近まで資産家、地域の名士っぽかったものね。そのまま進むと木戸があったり木戸の脇に小さな稲荷寿司の屋台が有ったり。小さ過ぎて埃まみれの稲荷を売ってそう。

 どん突きは掘割と言うか川になっていてちゃんと日が暮れたりします。長屋の二階に猫が20年以上頑張っているみたいだが、奴の鳴き声が展示全体に轟くね。川沿いには船宿があり、入り口脇が厨房になっています。
夜の船宿
 船宿で、と言うか常設の展示全体で一番感動したのがコレ。昔さ~、て今でもあるかも知れないけど和室用の照明のカサってこんなのだったよね。コレって昭和期の発明品だと思ったら江戸時代からあったんですね。電気の照明器具同様、床に置くよりも天井から吊るした方が明るいだろうな、と言う事で吊るし行燈とでも言うんだろうか?
現代の和室照明と同じ
 火の見櫓周辺の広場には移動式の蕎麦屋台と固定式の天ぷら屋台(天ぷら鍋あるし)に茶屋があり、その奥が先ほどの八百屋と米屋の裏手の長屋ね。仏壇が置いてあったり鏡が置いてあったりで住民の性別と年齢が何となく想像出来るようになっています。畳の部屋の他フローリングにムシロ敷いた部屋があったり。つか、入り口に屋号を書いちゃって良いのね?障子だから問題ないか。
江戸時代のワンルーム
 家具は様々ですが、玄関と水廻りは案外と規格品です。土間の横に木製の流し、その奥に2口のコンロ(飯炊き専用の竈と煮炊き用)で壁面の竹筒にホタテガイで作ったお玉がかけてあったり壁面の棚に鍋が並んでいたり、賃貸アパートのキッチン周りに連綿と受け継がれているんだなと。ただ、照明が無いから天井に開閉式の明りとり窓があるのが庶民の知恵ですね。長屋の脇に共同便所と井戸とゴミ捨て場と流石近代都市江戸ざんす、衛生設備バッチリ。流石に光源が無いと苦しかったのでフラッシュ光らせてみたよ。
キッチン周辺
 と、体感型の展示を堪能。奥のビデオではこの施設が昭和60年ごろ造られたとか何とか言っているので新しい施設でも無いんですね。

 さらに奥が「名所江戸百景展」です。入場したら入り口の椅子に腰かけていた初老のご婦人にお辞儀されてビックリしたよ。ちょっとしたホールの展示場の壁面に119点の浮世絵を展示。客層は50代以上のカップル(夫婦)と40代以上のおばさんグループがほとんど、ぽつんぽつんと独りで来ている男性。しかし、午前中まで腰が痛かった人間には常設の見学で腰が限界でした。展示を半分ほど廻ると腰痛と言うか腰が疲れちゃってタマラン。

 江戸、しかも江東区の施設なので当然展示は江東区念頭。キャプションに時々テープが貼られているのは「違う」とかツッコミが入ったんだろうか?ガンバレ!江東区の学芸員。江戸と言えば高輪の大木戸、泉岳寺駅までですから大田区なんてド田舎が載っている筈ね~!と「金杉橋芝浦」で池上本門寺へ向かう日蓮宗信徒御一行の絵を見ながら思ったけど、どうしてどうして、案外載ってたよ。

 「千束の池袈裟懸松」が思い切り地元洗足池と袈裟懸けの松ですよ。「蒲田の梅園」も梅屋敷だしな、キャプションを読むと蒲田は当時梅の産地だったとか。「はねたのわたし弁天の社」は当時有った羽田の渡し場の様子で足のどアップがセクシーよ。とか案外地元や近所も載ってたり。今の千葉埼玉も登場するし取材も大変だったんじゃなかろうか?

 名所図絵なんですが遊びも多く、武家街らしく端午の節句に空を泳ぐこいのぼりを描いた「水道橋駿河台」なんてほとんどこいのぼり、しかも無駄に描写が写実的で吹き流しじゃなくて本物の鯉に見えるんだが。「大てんま町木綿店」や「猿わか町よるの景」なんて街灯も無い時代に夜更けまで往来の有った江戸のにぎわいが描かれているし、「大伝馬町こふく店」では「棟梁送り」と言う棟上げの後に大工の棟梁宅までゾロゾロ行列する風習が描かれています。神主みたいな恰好をした棟梁を先頭に、裃姿の職人連中が続いていて荒っぽい連中がフォーマルな恰好して神妙にしているのを想像すると楽しい。

 「名所江戸百景」自体は幕末の刷り物なんでそれほど珍しくも無いからか?方々で年に何度もやっている展覧会なのですが、常設が面白いので最終の今週末に行ってみては?早い時間に行けば清澄庭園や深川不動なんぞも見て廻って楽しいと思います。ランチは深川めし推奨。

広重名所江戸百景―望月義也コレクション

広重名所江戸百景―望月義也コレクション

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 合同出版
  • 発売日: 2010/08
  • メディア: 単行本


深川江戸資料館
http://www.kcf.or.jp/fukagawa/edo/index.html

名所江戸百景展 2010年12月4日(土)~12月19日(日)
http://www.kcf.or.jp/fukagawa/event_detail_030100600080.html


タグ:清澄白川
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サンフランシスコ人

「壁面に119点の浮世絵を展示。」

日本町の広重展では約60でした.....
by サンフランシスコ人 (2010-12-15 07:05) 

furitann

 広重の名所江戸百景展は119点+目録1点ですよ。
19世紀末の版画なので120点コンプリートが普通かと。
by furitann (2010-12-15 23:30) 

サンフランシスコ人

「壁面に119点の浮世絵を展示。」

日本町の広重展は名所江戸ではありませんでした。

by サンフランシスコ人 (2010-12-17 09:32) 

furitann

 「名所江戸百景展」じゃ無かったのですね。作品が多いので代表作だけなんては?
by furitann (2010-12-17 23:32) 

サンフランシスコ人

「名所江戸百景」の1景があったと思います。
by サンフランシスコ人 (2010-12-18 06:37) 

furitann

 それ本当に普通の広重展みたいですね。
by furitann (2010-12-18 23:31) 

サンフランシスコ人

浮世絵展を2011年6月までSan Diegoでやっています。

http://www.sdmart.org/art/exhibit/dreams-diversions
by サンフランシスコ人 (2010-12-23 09:23) 

furitann

 また大雑把と言うかザックリした企画ですね。
by furitann (2010-12-23 22:52) 

サンフランシスコ人

サンフランシスコでサンディエゴの情報はあまりありません。
by サンフランシスコ人 (2010-12-24 07:13) 

furitann

 ジェラシックパークIIで錯乱状態になったT-Rexが暴れた港町でしたっけ?>サンディエゴ
by furitann (2010-12-24 23:28) 

サンフランシスコ人

「名所江戸百景展じゃ無かった....」

東海道五十三次だったと思います。
by サンフランシスコ人 (2010-12-27 08:08) 

furitann

 広重の代表作と言えばそちらですからねえ。
by furitann (2010-12-27 23:23) 

サンフランシスコ人

「名所江戸百景」の1点は、サービス追加でした。
by サンフランシスコ人 (2010-12-28 04:20) 

furitann

 19世紀末の作品なので入手は簡単ですからね。
by furitann (2010-12-28 23:57) 

サンフランシスコ人

歌川広重の来年のカレンダー

http://shop.brooklynmuseum.org/hiroshigecal12.html

http://ep.yimg.com/ca/I/bmashop-store_2178_26796650
by サンフランシスコ人 (2011-10-02 07:40) 

サンフランシスコ人

この歌川広重のカレンダーは、サンフランシスコで販売しています...
by サンフランシスコ人 (2011-10-03 04:05) 

furitann

 広重のカレンダーとはまた無難ですね。
by furitann (2011-10-03 23:46) 

サンフランシスコ人

来年ののカレンダー1点は、「蒲田の梅園」ですね.....
by サンフランシスコ人 (2011-10-04 04:14) 

furitann

 う~ん、その絵ってあんまり面白くないんだけど良いのだろうか?
by furitann (2011-10-04 23:38) 

サンフランシスコ人

サンフランシスコの金融街で販売している広重の本はべた褒めです..
by サンフランシスコ人 (2011-10-05 07:15) 

furitann

 風景画だから誰が見てもわかり易いですからね。色遣いや構図も大胆だし。
by furitann (2011-10-05 23:15) 

サンフランシスコ人

「広重のカレンダーとはまた無難ですね。 」

個人的には、メキシコの美人画のカレンダーの方が好きです....
by サンフランシスコ人 (2011-10-06 05:01) 

furitann

 そこまで絞り込んだものは日本じゃ手に入りません。
by furitann (2011-10-06 23:54) 

サンフランシスコ人

10/4 サンフランシスコ・アジア美術館に行きました....広重は1点だけ展示してました..
by サンフランシスコ人 (2015-10-06 07:18) 

サンフランシスコ人

http://searchcollection.asianart.org/view/objects/asitem/nid/13766
by サンフランシスコ人 (2015-10-07 00:51) 

furitann

 浮世絵は版画なのでそんなに高くないですよ。
by furitann (2015-10-11 21:51) 

サンフランシスコ人

サンフランシスコ・アジア美術館には、浮世絵はあまりないです....
by サンフランシスコ人 (2015-10-21 05:54) 

furitann

 個人コレクター向けですかね
by furitann (2015-10-22 09:01) 

サンフランシスコ人

サンフランシスコの別の美術館には、浮世絵が沢山あります....

http://legionofhonor.famsf.org/legion/collections/japanese-prints
by サンフランシスコ人 (2015-10-24 05:46) 

furitann

 版画なので集めやすいですからね、状態が良くて刷り上がりの美しいものは高いそうですが
by furitann (2015-11-02 09:06) 

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