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コリン・ファース 高慢と偏見 [映画・TV]

 異常にはまっておりますジェイン・オースティン。悪い事に、カナダ人になってしまった御年65歳のヲタ仲間がすでにはまっており、「キーラ・ナイトレイのプライドと偏見はねえ」だの「BBC版はコリン・ファースが出ていてねえ」とか要らぬ事を教えてくれます。う~む、士郎正宗やら動画エンコードに関しては私が先輩なんだが、ヱヴァとかオースティンに関しては教えを請う立場だ。で、「いかで、みばや」と思ってたBBCのドラマ版はDVDが出ています。

高慢と偏見 [DVD]

高慢と偏見 [DVD]

  • 出版社/メーカー: アイ・ヴィ・シー
  • メディア: DVD


 コイツはYoutubeに動画が公開されているのですが、何故か原作にないダーシー氏がペンバリー屋敷の池で泳ぐシーンでなんだかな。いや、通しで観るとエリザベスに求婚を断られたダーシー氏が失恋の痛手から立ち直ろうとフェンシングの道場に通った帰りにほてった体を冷まそうと飛び込んだ?と流れ的には悪くないんだけれども。
 DVDを観て驚くべきことに(英国放映が95年、日本でもNHKが放映しているそうで、何も知らない私の無知こそ”驚くべきこと”ですね)、台詞廻しがほとんどちくま文庫版と同じ、2枚組DVDの1枚目のラストはちくま文庫同様エリザベスがダーシー氏の求婚を断るシーンでなんじゃこら?文庫を良く見ると初版が2003年で、中野康司氏が新たに翻訳したものでした。う~ん、BBC版のファン層を狙っているんじゃ?ならばもっとメディアミックス戦略で売れば良いのに。表紙にコリン・ファースの写真を使うとか。

高慢と偏見 上   ちくま文庫 お 42-1

高慢と偏見 上 ちくま文庫 お 42-1

  • 作者: ジェイン オースティン
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2003/08
  • メディア: 文庫
高慢と偏見 下   ちくま文庫 お 42-2

高慢と偏見 下 ちくま文庫 お 42-2

  • 作者: ジェイン オースティン
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2003/08
  • メディア: 文庫


 原作(ちくま文庫版)から入ってDVDを観ると、日本語訳では至らない部分が映像と音声で表現されていて面白い。逆にDVDから入った人には映像で表現しきれていない部分の描写は原作の方が優れています。「下品でバカ」な母親のベネット夫人はもうしゃべり方が粗野で、ああ、そうか、英国は階級社会で階級によってアクセントも使う英語も違うんだよな、前半の高慢なダーシー氏が身分の低い人と話すのも嫌、と言うのも低い階級の英語を耳にしたくないんだな、と言う意味なのか。とか日本人じゃ判りづらい部分が良く判ります。英語ははっきり喋ってくれるので私レベルでもある程度は聞き取ることが出来るし。「Perhaps」を皆やたら使うのが英国流なのか?ダース・ヴェイダーが乱発していた記憶しかない。

Elinor's Forest 知れば知るほど不思議な英国階級社会 2006/02/05 02:46
http://elinor-s-forest.at.webry.info/200602/article_6.html
>階級差別というのでなく、階級意識、その意識の中に区別があるという感じでしょうか。階級社会なんて時代錯誤と思っていたものの、現代にもそういう意識が残っているのも納得できたように思います。

>英語の言葉選び、使い方、発音、どれをとってもいわゆる「お里が知れる」源なわけですね。それに作法、ふるまい、考え方、・・・それらが人物から、そこはかとなく漂う空気で「お里」がわかるという、この感覚は階級社会ではない日本でも、わかるような気がします。良家のお家と私のような庶民では「育ちが違う」という感覚でしょうか。(笑)

 キャストはどうなんだろ?当時の英国の雰囲気をあまりに正しく表現しているのか?ヒロインのベネット姉妹がダッセェアッパッパみたいな服を着ていてなんだかな。で、若い女性は皆コルセットで上体を絞り上げて胸の谷間がやたら強調されていますが体格が当時を再現したと言うか今風に見るとガッチリ系でどうも今ひとつ。18世紀の銅版画を見るとこのドラマどおりの風俗なので史実としては正しいのでしょうけど。まあ「プライドと偏見」の方が現代風に衣装がアレンジしてあって違和感ないような、どちらが良いのか分らないけど。


 つか、どうも英国製のドラマはアメリカのドラマやハリウッド映画みたいな健康的美男美女が出ないのはいつもの事なんだが。ヒロインのエリザベス役のジェニファー・イーリーは常に薄ら笑いを浮かべていて大丈夫か?とか思ったら途中から表情がくるくる変わりだしてまあ良し、お人よしのビングリー氏は愛想が良すぎてサー・ウイリアムの若い頃みたいだし。後は良い感じ、と言うかビングリー氏の妹がエリザベスの恋敵(でもないか、エリザベスを恋敵と思ってるけど)だからか?えらい大女で化粧も怖く、原作より出番も多くベネット婦人やコリンズ牧師ばりの狂言回し的な美味しい役になっています。コリンズ牧師のキモさも再現度が高いか?長身でアイドル顔のウィッカム氏もむっつり顔のダーシーと並べると映えるし。上流階級の方々、ダース・シディウスばりの尊大なレディ・キャサリン・ド・バーグと本作唯一の今時風の痩せた娘、ダーシー氏の妹もぴったり。

 お話はDVD1とちくま文庫上巻のシンクロ率は異常。特にビングリー氏の屋敷で行われた舞踏会でのベネット親子の振る舞いは物語の核心部分だけに文章以上に下品なベネット婦人、サルみたいなギャルの末妹のリディア、無愛想でパーティの雰囲気を台無しにしてまで下手な歌とピアノを強引に披露する三女のメアリィと聞くに堪えないとばかりに無理やり止めさせるベネット氏の描写が延々と続いて面白いんだか観ていて辛いんだか。ビングリー氏の屋敷にはちゃんとかつらをつけて制服姿の執事が揃っていて、メイドがウロウロしているベネット家との格の違いがここでも。

 その分下巻の描写が駆け足になってしまい、エリザベスがダーシー氏の手紙を読む前にフィッツウイリアム大佐とのジョージアナに関するやり取りがないじゃん、とか。下巻でのエリザベスがだんだんダーシーの見方を変えていく部分がもういきなりペンパリーで二人熱く見つめあったりで良いんだか悪いんだか。ギャル婚をしてしまったリディアのエピソードは良く拾って有るけど、ラスト、ビングリー氏の求婚とかダーシー氏の求婚はバタバタなのはまあこの方が良いのかな?原作では描写のない結婚式のシーンでは何故か後ろにコリンズ牧師が回りこんでいるので何かをするのかと心配したり。ちくま文庫を読んだ人は観るべきだし、このDVDを観た人はちくま文庫を読むとシンクロ率の高さに理解が深まりますよ。

 と、言いつつヒロインが普通に今時美人のキーラ・ナイトレイ演じる「プライドと偏見」も観てみたいぞ。こちらはベタな恋愛映画で、原作の頭の良い二人と言う部分が今ひとつと言うウワサですが、ベネット氏のドナルド・サザーランドがすごく良いと言う話だし。

 あれ?Youtubeワイド版になったね。

プライドと偏見 [DVD]

プライドと偏見 [DVD]

  • 出版社/メーカー: ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
  • メディア: DVD


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高慢と偏見と香菜子

高慢と偏見、原作が大好きです。コリン・ファースも大好きな俳優さんです。

お金持ちの男性に対する偏見や思い込み、マウンティングしてくる高慢男性への抵抗感と誤解、でも惹かれ合う男女。

昔の女性たちは、結婚しないという選択や事実婚という選択が出来る現代女性よりもずっと恋愛や結婚に悩んでいたのかもしれませんね。
by 高慢と偏見と香菜子 (2017-08-04 20:49) 

furitann

高慢と偏見と香菜子さんコメントありがとうございます。
 9年前の自分で書いた記事を改めて読み直して高慢と偏見の面白さを思い返しています。父親や妹と言った失敗した結婚の例も挙げつつ読者が共感する結婚観を提供するジェイン・オースティンはやはり素晴らしいですね。
by furitann (2017-08-06 01:17) 

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