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書評 算法少女 [書籍他]

 五反田のブックオフでドラッカー先生とビジネス本ゲット、更にあゆみBOOKSへ。なんか本ばっかりだよな~と自分に呆れていると文庫の棚で平置きしている本が目に付きました。

算法少女

算法少女


 「算法少女」てなんじゃこら?裏表紙を見ると「定価900円+税」て945円ですよ。後書き入れて263ページ。同じく平置きの京極夏彦の厚さが3倍くらい有るのと大差ない値段です。流石はちくま学芸文庫、値段が凄すぎます。中をぱらぱら見ると、活字が大きいし何とも古風な挿絵はやたら有るし内容薄め。てか、元々児童文学か何かだったのが文庫になったようです。コイツが945円てグラム当り値段は異常に高いですが、まあ逆にハードカバー単行本で1,300円+税なら絶対買わないので、文庫ならば邪魔にもならないので買っちゃいました。

 帰ってから「算法少女」で検索すると案の定「復刊ドットコム」の賜物でしたよ。まー読書の傾向も2時間で読破出来るビジネス新書からドラッカーだのテイラーだのになりかかっていたから良いか。と、読み始めると児童文学だから当たり前なんだろうけど、読み易い。脇役が妙に多くて、その一人一人が伏線になっていたりもするのでちょっと凝った小説の様ではありますが。オリジナルは昭和48年刊なので、私より少し上、て程なく私も想定読者世代に達したのですが、21世紀の現代を100、江戸時代を0にすると結構50もいっていない気がする昭和40年代は物語世界の江戸の風俗がそれ程昔に感じないのですが、今時の漫画みたいな教科書使っている小中学生には私が戦前の大衆小説を読むような違和感を感じるかもしれません。

 しかし、掛け算の九九が万葉集の時代には既に有ったとは初耳でした。万葉仮名の中に「二二」と書いて「し」と読んだり「十六」を「しし」と読むんだと。古代人がそらんじる九九を21世紀の生徒が怪しいのは嘆かわしい。更に、「円周率はおよそ3」で世間を震撼させたゆとり教育も昭和48年刊の児童文学のヒロインたる13歳の江戸の町娘曰く、>円周率は、むかしは直径一に対して三としていたが、もちろんこれは正確ではない。直径一に対して、三.一四二とするのがより精密である。と容赦ないです。他にも円周率については何度も記述が有りますし、「勾股弦の定理」と呼ばれるピタゴラスの定理と同じ物が和算の世界で既に知られていたのに、230年後の学習指導要領はほとんど算法なぞやらない寺子屋レベルに堕落していて良いのかコレで?

 とはいえ、受験戦争・教育ママ」なんていう言葉が渦巻いていた当時にまさか「学力低下・学級崩壊」が問題になると誰も予想出来ない通り、後世の世相で穿った見方をしても仕方が無い。物語は主人公がちょっとした騒ぎに巻き込まれて、久留米藩主に呼ばれたり、江戸の算法家と知己になったりしていく過程で成長する、よく出来た児童文学なので読んで損はないかと。読み終えて子供に読ませたいですが、読むかな?私の甥姪(姉の子)は中国好きの義兄の影響で三国志や水滸伝を読むんですが。

数学史の文献 算法少女
http://www.geocities.jp/nicht48/syoujyo/syoujyo.html

東京新聞 萌える『算法少女』
http://www.tokyo-np.co.jp/00/thatu/20061012/mng_____thatu___000.shtml

 しかし、これで児童文学づいた訳でもないでしょうが、「ブラッカムの爆撃機」と言う単行本も入手してしまいました。宮崎駿氏のイラストと、英国空軍のウエリントン爆撃機の物語と言うのがミリタリー好きのツボにはまっただけとも言いますが。
 

ブラッカムの爆撃機―チャス・マッギルの幽霊/ぼくを作ったもの

ブラッカムの爆撃機―チャス・マッギルの幽霊/ぼくを作ったもの

  • 作者: ロバート・アトキンソン ウェストール
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2006/10
  • メディア: 単行本


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和算書『算法少女』からの一問(数楽者のボヤキ・ツブヤキ・ササヤキ-中学 数学 道徳 Mathematics- 2006-12-31 06:28)

 買ってきた昨日のうちに一気に読みきってしまいました。この本は「安永4(1775)年に刊行された和算書『算法少女』の成立をめぐる史実をていねいに拾いながら、豊かに色づけた少年少女むけ歴史小説の名作」なのだそうです。1973年(昭和48年)に岩崎書店から出版されたもの

『算法少女』遠藤寛子 〜本は生き物〜(モグラのあくび 2006-12-12 10:56)

『算法少女』は、ジュニア小説である。 メインの読者層は小学生から中学生くらいまでだろう。 平易な文章と、味のある挿絵に胸躍り、あっという間に読み終わってしまう。 初刊は1973年、岩崎書店から。 そんなジュニア小説が、なぜ「ちくま学芸文庫」に収録されるに至ったのか――? 「…[続く]

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